二−8 安心・安全な市場づくりについて

 次に、市場の問題について伺います。

 昨今、O−157食中毒、BSE問題、鳥インフルエンザの発生等、食物に対する安全性が
問われる事件が多発、大きな社会不安を生起せしめております。今や食の安心・安全は、
食育の重要性とともに国レベルでも取り組まれる重要な課題となっております。消費者が安
心して口にできる食品は、生産から出荷、加工、製造、流通、販売のすべての工程で一貫
した品質管理、安全性が確保されねばなりません。

 食品販売店、レストラン、食堂等直接消費者と触れる場所での衛生管理については、近
年とみに改善が進んでいるように思います。また、食品加工製造工場等の衛生管理につい
ては、どこも大変厳しく取り組んでおられます。これらに比べて消費者には一番見えにくい
生産から出荷に至る過程での生産管理はどうなっているのでしょうか。

 私は先般、県営境港水産物地方卸売市場、いわゆる魚市場に出向いて、その実態を見
てまいりました。そこで一人の主婦としての視点で、魚介類の出荷現場における安全性の
確保について疑問に思ったことを幾つか挙げてみたいと思います。
 ○大量の鮮魚、貝類が扱われる市場にだれでも出入りができ、車両の乗り入れまでなされ
  ている。
 ○魚をねらう鳥の巣が見受けられたが、他の動物や昆虫類の出没もあるのではないか。
 ○競り場のスペースが十分ではなく、一部屋外で競りが行われているが、雨や風、雪、ま
  た暑さへの対策に問題はないか。
 ○市場の中にたくさんのごみやたばこの吸い殻が目についたが、生鮮食品を扱う場とし
  ていかがなものか。
 等々指摘事項はまだまだありますが、食の安心・安全を守る努力を、川下からさらに一歩
川上にまで押し上げていく必要を痛感した次第であります。いくら川下で努力をし、規制をか
けても、もとの生産、出荷段階において品質を損なう、あるいは消費者の不信を買うような
扱いがなされているようでは、本県産のブランドにも傷がつくのではないでしょうか。

 県内には、魚市場のほかに青果市場、食肉市場等多くの卸売市場があります。各市場の
安全、衛生管理は徹底されているのでしょうか。各市場の現況と安心・安全な食を求める
消費者ニーズにこたえ得る市場づくりについて、知事のご所見を伺うものであります。





                                      知事の答弁



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